BIメールニュースNo.166 2012.9.15発行
【1】ダグラスの社会信用論を紹介する書籍の翻訳
【2】量的緩和を全ての人たちに?
【1】ダグラスの社会信用論を紹介する書籍の翻訳
かつて当メールニュースでご紹介した北野慶さんのブログで、Michael Rowbotham(イギリスの著述家、貨幣の歴史に関する研究家)のThe Grip of Death: A Study of Modern Money, Debt Slavery and Destructive Economics(1998, 4th edition 2009)中の “Lincoln and Douglas: the suppressed alternative”の韓国語部分訳(「緑の評論」第113号、2010年7-8月号)からの重訳が提供されています。
ダグラス本人の書籍は難渋なので、このような翻訳があることはありがたいことです。
【2】量的緩和を全ての人たちに?
イギリスを拠点に活躍するジャーナリストAnatole Kaletsky氏が、量的緩和を全ての人たちに実施することを提案しました。
How about quantitative easing for the people? | Anatole Kaletsky
過去2回の量的緩和では、アメリカの中央銀行が2兆ドル(約160兆円)、イギリスの中央銀行が3750億ポンド(約46兆9千億円)実施しています。これを銀行の国債買い上げに使うのではなくて、国民に直接支給すれば、ずっと効率的で効果的な経済政策になるのではないかと提案しています。
これは、アメリカでは一人あたり6500ドル(約52万円)、イギリスでは一人あたり6000ポンド(約75万円)支給するベーシックインカムの考えに相当し、注目すべき考えです。