日本ベーシックインカム学会 第二回関東地区研究会のお知らせ

日本ベーシックインカム学会 第二回研究会(第二回大会プレイベント)

日本ベーシックインカム学会 http://www.jabi.site/ の第2回研究会。


メインテーマ「みんなの暮らし改善-反緊縮とベーシックインカム」国労大阪会館中会議室 会場の交通 JR天満駅北側から徒歩線路沿いに東に3分。地下鉄扇町駅から徒歩5分。


2019年12月14日(土曜日)

午前10時受付開始。10時半から11時45分。映画上映「はじまりの日 ベーシックインカム元年」監督の増山麗奈さん解説。

 

午後の部。1時15分から午後3時。シンポジューム。「反緊縮とベーシックインカム」パネラー。朴勝俊、井上智洋、白崎一裕。
3時10分から3時半。3人の鼎談。4時半まで質疑応答、情報交換。

 

参加費千円。日本ベーシックインカム学会会員は無料。
申し込みと問い合わせ 当日参加も可能ですが、極力事前申し込みを。山中鹿次方。yamashikaransapo@occn.zaq.ne.jp
またはyamashika0217@gmail.com
なお翌日の15日は立命館大学朱雀キャンパスで第2回日本ベーシックインカム学会の全国大会を開催します。学会ホームページでご確認ください http://www.jabi.site/

ベーシックインカム学会第二回大会ご案内

日本ベーシックインカム学会第2回年次大会開催のお知らせ(予告)
www.jabi.site/

日本ベーシックインカム学会第2回年次大会を下記のように開催しますのでお知らせします。

日時:2019年12月15日(日)
場所:立命館大学朱雀キャンパス多目的室(JR二条駅東側徒歩2分)
(午前の部)
10時半から総会

(午後の部)
12時10分開始
12時15分~12時55分 報告「インドのベーシックインカム国際会議の参加報告」
13時05分~15時35分
ベーシックインカムについての一般発表(一般会員からも公募します。詳しいことについては後日掲示します。よろしくお願いします)。


15時45分~16時40分
特別講演「人間の生存とベーシックインカム」
立命館大学教授 立岩真也先生
コーディネーター 白崎一裕


※学会終了後に懇親会を開催します(学会参加費とは別に予算4千円を予定)
会員以外の学会当日参加費は¥2000となっております(経済的弱者、学生は自己申告により半額)

※詳しい案内は後日追って掲示します。

※発表締切りを9月25日に延長しました

エレン・ブラウンエッセイ。「財源の作り方 米大統領選候補者たちの死角から」

『負債の網』著者のエレン・ブラウンさんの最近のエッセイを訳者の早川健治さんの訳でおおくりいたします。 

 

内容は、わが日本やお隣の中国の通貨政策を評価するもので、米国と比べて「財源論」が有効に機能しているとし「アジア式中央銀行業」とまで言われると 

苦笑い!してしまいますが、ここでの議論は、政府と中央銀行の一体化による「統合政府論」とデフレ化での有効な経済政策とは?という視点で読んでいただけると議論の一助になると思います。特にMMT(現代貨幣論)を中心に「通貨発行権」が主な論議の的になっている中、ご参考になればと思います。特にこのエッセイを読むにあたり、『「反緊縮!」宣言』松尾匡編(亜紀書房)のなかの朴勝俊さんの論文「反緊縮経済学の基礎」をあわせてお読みになることをおすすめします。朴さんは、「量的緩和政策」の一定の有効性を認めつつ「デフレや不況を脱却するためには、財政政策も反緊縮的にすることが不可欠です」と述べ「財政ファイナンス」のタブーを超えていくべきと提言しておられます。この視点は、このエレン・ブラウンのエッセイと論点がクロスするものでしょう。信用創造廃止の政府通貨論(公共貨幣論)がもっとも有効であるとしながら、その過渡期的議論としてみることが可能ではないでしょうか?

~~~~~~~~~~~~~~

 

財源の作り方

米大統領選候補者たちの死角から

 

原文

https://ellenbrown.com/2019/07/10/how-to-pay-for-it-all-an-option-the-candidates-missed/

 

 

エレン・ブラウン 2019年7月10日

 

民主党の振り子が明らかに進歩左派へと振れる中、第一回大統領選挙討論において、各候補者たちは、貧困者、弱者、そして困窮する中流階級に助け舟を出すような計画を矢継ぎ早に編み出している。提案内容は幅広く、ユニバーサル・ベーシック・インカム、国民皆保険制度、グリーン・ニューディール政策、奨学金徳政令、大学学費無料制度等が挙がっている。問題は、スチュアート・バーネイが『FOXビジネス』で述べているように、増税や既存の社会保障のカットを伴わない財源計画が出ていないという点である。有権者はこれでは納得しないだろう。というのも、「人から奪って人に与える」しか代案が出ないのであれば、ちょうど財源がなくて頓挫しているトランプの1兆ドルインフラ整備計画のような末路をたどるのは目に見えているからである。

 

幸運なことに、適当な代案は存在するが、それが話題に上ることは、少なくとも今回の大統領選挙討論においてはほとんどない。しかし、これは日本では熱心に議論されており、中国ではもはや常識となっている方策である。政府は、国家銀行の帳簿に通貨を直接発行すればよい。中国や日本のリーダーたちは、経済はそもそも右から左へ資金を移すだけのゼロサムゲームではない、ということをよくわかっている。経済を成長させてGDPを上げていくためには、需要(つまり通貨)が供給と並行して伸びていかなければならない。つまり、制度内に新たな通貨が追加される必要がある。これこそ日本や中国のやり方であり、それは成功をおさめている。

2008年~2009年の世界銀行業危機の前に、中国のGDPは平均10%という成長を30年間も続けてきた。マネーサプライも並行して増えているが、それは国有銀行の帳簿に発行されたものである。安倍晋三政権下の日本も同じ方式を導入しており、中央銀行が国債を大量に購入するという経済刺激策を打ち出したが、そのとき生み出された通貨はコンピュータのキーボードをちょっと操作するだけで作られたものである。

以上のような方策を実施しても、物価は上がらなかった。古典貨幣理論に忠実なアメリカのエコノミストたちの予想が全く当たらなかったわけである。1998年から2018年までの20年間で、中国のマネーサプライM2は10兆元から180兆元(26兆ドル)に、実に18倍も増えた。それでもなお、中国は2018年の物価インフレーションを2%以下に抑えることができた。物価安定の背景には、中国がGDPを20年間で13倍も成長させたという事実がある。

 

 

日本では、「アベノミクス」と呼ばれる景気刺激策へ、中央銀行が資金提供をしている。日本銀行は今では政府負債の50%弱を「収益化」しており、かかる負債を同銀行の帳簿に発行された円を使って購入することで、負債を新たな通貨に変換している。もしアメリカの連邦準備制度が同じことをした場合、11兆ドル相当のアメリカ国債を保有する計算になるが、これは現在の保有高の4倍である。それでもなお、日本のマネーサプライM2は、20年間で2倍にすら増えていない。対して、アメリカのM2は同期間で3倍以上も増えている。さらに、日本の物価インフレーション率は、日銀の目標である2%を頑なに下回る値となっている。つまり、安倍首相の景気刺激策は、物価の高騰にはつながらなかったのである。むしろ、日本ではインフレよりもデフレが深刻な問題をして残っている。中央銀行が史上かつてないほどの大規模な負債収益化を行ったにも関わらず、である。

 

中国経済:巨大なネズミ講か、はたまた新たな経済モデルか

 

批評家たちは、中国の経済を「いずれは崩壊するしかないネズミ講」として批判してきた。その傍ら、中国は40年もの間、批評家たちの論の間違いを証明し続けてきた。2019年6月のアメリカ議会調査局の報告にはこう書かれている。

「1979年に自由市場改革を実施し、国際貿易や海外投資へ国を開いたことによって、中国は世界一成長率の高い経済圏となっている。実質GDP成長は2018年までで平均9.5%だが、世界銀行はこの速度を「主要経済圏における史上最速の持続的な拡大」と呼んでいる。こうした成長のおかげで、中国は平均すると8年に1度の割合でGDPを2倍にしてきており、推計8億人もの人たちを貧困から救い出してきた。中国は(購買力平価に基づくと)世界最大の経済圏、生産者、商品取引主体、そして外貨準備保有者である。

このような大きな成長は、中国の諸銀行―ほぼ国有銀行である―の帳簿への信用創造から資金を得ている。もちろん、アメリカでさえも、通貨のほとんどを諸銀行の帳簿への記入という形で発行している。私たちのマネーサプライとは、銀行負債なのである。しかし、中国モデルの特徴は、クレジットの行き先を中国政府が積極的に決定している、という点にある。「中国が発明した新しい経済運営方法」と題された2018年7月の記事において、ノア・スミスは、銀行クレジットの規制によるマクロ経済の安定化、という中国の新しいアプローチは、先進国経済にとって有意義な教訓を提供してくれるような新しい経済モデルとなりえる、と書いている。スミスはこう続けている。

「多くのエコノミストたちは、中国のこのアプローチはその場しのぎであり、介入も積極的すぎるため、話にならず、先進国はこんなものを手本にするべきではない、という見解を示してくる。しかし、中国はこれをてこにして多くの危機を乗り越えてきており、ウォッチャーたちがもう何年も危惧し続けてきたような最悪の金融崩壊を防ぎ続けてきた。」

 

アベノミクス、ヘリコプター・マネー、そして現代貨幣理論(MMT

 

ノア・スミスはさらに、日本のユニークなモデルについても書いている。安倍首相が2017年10月に競争相手を一蹴して以来、「日本で長年与党であり続けてきた自民党は、政権保持のための手段として画期的で興味深い方式を編み出した―現実的な統治を行い、経済に焦点を絞り、国民が望むものを提供していく、という方式である。」 安倍首相いわく、仕事をしたいと言う人は皆仕事をみつけることができており、中小零細企業もうまくやっており、日本銀行の前代未聞の量的緩和プログラムは、大規模なインフレーションを引き起こすことなく企業に構造改革のためのクレジットを提供できた。安倍首相はさらに、幼児教育や大学教育の無償化にも踏み切る意向を表明してもいる。

中国の経済モデルと同様、アベノミクスもまた、中央銀行発行の「勝手な」通貨から資金を得ているとして、ネズミ講呼ばわりされてきた。しかし、名前が何であれ、この方策は日本経済にとってうまく機能してきた。一時期は眉をひそめていた国際通貨基金ですら、アベノミクスは成功している、と宣言した。

日本銀行の大規模な国債の買いオペは、「ヘリコプター・マネー」とも呼ばれてきた。国債を担保することによって、中央銀行が政府支出を直接賄う方法である。中央銀行の財政出動によって政府は支出という形で通貨を発行してよい、という仮説を立てているという点で、これは現代貨幣理論とも比較されてきた。ネイサン・ルイスは、2019年2月の『フォーブス』誌にこう書いている。

「実のところ、いわゆる《MMT》のような理論の洗練は、近年、より高いレベルに到達している。その好例が日本である。日本銀行は、GDPの100%以上に相当する国債を保有している。つまり、日本政府は、《印刷局》を駆使し、インフレーションを起こさずに、GDPの100%相当の資金繰りを行うことに成功したのである。」

日本の公務員らは、日本では法律上政府が中央銀行へ国債を直接売却することが禁止されているとして、ヘリコプター・マネーやMMTとの比較を否定している。アメリカと同じく、日本でもまた、国債は公開市場で売却されなければならず、現にアメリカ政府はこの制約があるからこそ負債を直接収益化することができない。しかし、日本銀行副総裁の岩田規久男は、2013年の『ロイター』誌の記事において、国債が実際にどこで売られているのかは問題ではない、と洞察している。重要なのは、中央銀行が国債の購入に合意している、という点である。そして、ここにおいてこそ、アメリカと日本や中国のそれぞれの銀行法の違いもここから現れてくる。

 

アジア式の中央銀行業

 

アメリカ財務省が公開市場で国債を売却する場合、連邦準備銀行がそれを購入してくれるかどうかは定かではない。大統領や国会等が連準の政策に少しでも影響を与えようとすれば、それは中央銀行の神聖なる独立性の侵害であるとして即座に糾弾される。

少なくとも理論上は、中国や日本の中央銀行も独立している。いずれも国際決済銀行のメンバーであり、国際決済銀行は、通貨の安定性や中央銀行の独立性の持続がいかに重要であるかを説いてきた。どちらの国も、このような政策をより効果的に自国政策にも反映させるために、1990年代以降、銀行関連法律の改正を進めてきた。それでもなお、中国や日本の銀行法とアメリカの銀行法との間には、重要な相違点がいくつかある。

日本では、日本銀行が金利の設定を自由に行うことが合法となっているが、それでも、日銀は金利政策を定めるに際して財務省と密に連携する必要がある。1997年日本銀行法第4条にはこう書かれている。

「日本銀行は、その行う通貨及び金融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない。」

アメリカの場合と異なり、安倍首相は国債の売買について日銀総裁と交渉することができるため、負債を国内経済の成長の一助となるような通貨へと変換していくことができる。彼はこれを合法的に行うことができるのである。

中国の中央政府が中央銀行に対して持つ影響力は、日本の総理大臣のそれよりも一層強い。1995年中華人民共和国中国人民銀行法にはこう書かれている。

「国務院の指導の下、中国人民銀行は、金融政策を策定及び実施し、金融関連リスクへの対処及び排除を行い、金融安定を維持する。」

国務院は、マネーサプライ、金利、そして為替レートの年度調整等について、最終判断を行うことができる。国務院は、経済の安定化を図る権利を行使する上で、銀行クレジットの発行の指導と規制を行ってきたわけだが、これこそノア・スミスが言うような重要な教訓を含む新しい中国マクロ経済モデルである。

アベノミクス成功の6年間と、中国の前代未聞の経済成長とは、政府は負債を収益化し、物価の高騰を引き起こさずにマネーサプライを増やして景気を刺激できる、ということを証明している。アメリカの政策担当者たちのマネタリスト理論は、もはや古びており、破棄されるべきである。

日本語には「協力」という言葉がある。文字通り、力を集めることでさらに力をつけていくという意味である。「一緒に動くことでより強力になる。」 この原理は、アジアの文化においては常識であり、私たちも見習うべきものである。中国や日本の成功例に従い、連邦議会、内閣、そして中央銀行が協力できるような法改正をどのように進めてゆけばよいのか、ということこそ、両党のアメリカの大統領候補者たちが本当に議論するべき論点なのである。

 

第4回公共貨幣フォーラムシンポジウム IN 衆議院第一議員会館大会議室

9月2日(月)第4回公共貨幣フォーラムシンポジウムを衆議院第一議員会館大会議室で行います。

現在の貨幣制度(債務貨幣)が経済、政治、社会、すべてを今の形に縛り付けているという問題意識、そして貨幣制度を公共化(公共貨幣)することで現在の文明的行き詰まりのブレークスルーを起こせるという方向性と実現手段をできるだけ多様な方々と共有したいと思っています。

みなさんと出会えることを楽しみにしています。

第4回公共貨幣フォーラムシンポジウム

「テーマ:未来の貨幣制度とEPMトークン」

http://public-money.earth/2019/08/09/post20190809001/

connpassアカウントをお持ちの方はこちらから申し込めます。

https://publicmoneyforum.connpass.com/event/140294/

普通の申し込みフォームはこちらです。

http://public-money.earth/2019/08/09/post20190809001/

一般社団法人公共貨幣フォーラム

http://public-money.earth/

日本ベーシックインカム学会 関西研究会のご案内

8月11日 大阪市社会福祉・研修情報センター

 

学会ホームページには Facebookのアドレスを載せていますので、以下をご覧ください。

 

https://www.facebook.com/events/700031183748266/

「なぜ、いまMMT(現代貨幣理論)なのか? マネーの本質と社会のあるべき姿」大西つねきさんと白崎のトークショー

●演題 「なぜ、いまMMT(現代貨幣理論)なのか? マネーの本質と社会のあるべき姿」
●日時  2019年6月23日午後1時30分〜午後4時30分
●場所   日本経済大学渋谷キャンパス 10号館1階 246ホール
●入場料 1000円

●登壇  白崎一裕氏(ベーシックインカム・実現を探る会代表)
大西つねき氏(元J.P.モルガン為替ディーラー、フェア党代表)

なぜ、MMT(現代貨幣理論)が今注目されているのか? それは政府の財政問題を解決する新しい考え方なのか?それとも無責任な帳尻合わせなのか?
その本質を理解するには、その考えが生まれた背景、そして現代のお金の本質を理解しなければなりません。 そして、その是非を判断するには、「私たち自身の生き方」、「私たちの望む社会」から発想しなければなりません。 その意味で、この問題は単に財政金融の考え方のみならず、今の金融システムから派生する様々な副次的効果、所有の概念やそれを背景にした支配の構造、資本主義というシステムそのものにも踏み込んで議論する必要があります。今回は、元J.P.モルガンの為替ディーラーで『私が総理大臣ならこうする』(白順社)の著者、フェア党代表大西つねき氏と、ベーシックインカム・実現を探る会代表であり、自らが経営する那須里山舎から米国経済学者エレン・ブラウン氏の『負債の網』を出版した白崎一裕氏が徹底討論します。
詳細は、以下をご覧ください。

 

https://www.kokuchpro.com/event/20190623_MMT/

日本ベーシックインカム学会 第一回関東地区研究会 2019年6月4日開催

通貨政策が政治の中心問題に! ~MMT、量的緩和、それとも公共銀行?~ エレンンブラウンのエッセイ翻訳

 『負債の網』(那須里山舎)著者のエレン・ブラウンが、米国政治のオカシオコルテス現象で話題のMMT理論(現代貨幣理論)への適切な批評をおこなっています。MMTか?それとも「量的緩和」か?それとも公共通貨(政府通貨)の公共銀行ネットワーク銀行か?MMTへの評価と批判をまじえて、現在の最先端の政治課題への解説となっています。また、『負債の網』の読書ガイドにもなっています。『負債の網』訳者の早川健治さんに翻訳をお願いいたしました。みなさんの考察と議論にお役にたてることと思います。

 

 ~~~~~~~~

通貨政策が政治の中心問題に!

~MMT、量的緩和、それとも公共銀行?~

 

原文

https://ellenbrown.com/2019/03/21/monetary-policy-takes-center-stage-mmt-qe-or-public-banks/


 

 

 

2019年3月21日 エレン・ブラウン(早川健治訳)

 

止め処ない環境破壊に対する警鐘が鳴り響く中、米国や欧州では、多種多様なグリーン・ニューディール政策案や、これらへの資金調達の方策を巡るアカデミックな議論が盛り上がってきている。通貨政策は、通常、曖昧模糊とした学術書や秘密裏に行われる官僚談合の中へと吸い込まれていくものだが、ここにきて突然脚光を浴びることとなった。

アレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員によって米国下院に提出された長さ14ページのグリーン・ニューディール政策案には、現代貨幣理論(MMT)が実際に触れられているわけではないものの、これこそメディアの注目を集め、同案で最も大きな議論の的となっているアプローチなのである。税や負債の心配をせずに富を手にすることは、少なくとも生産力が限界に達しない内は可能である、という点では、MMTの概念は良い。しかし、詳細を調べていくと、いくつかの問題点が明らかになる…

MMT推進派は、政府は税を集める前に税収を歳出にあてることができる、と言う。実態はというと、政府は歳出を行うにあたって新たに通貨を発行するのである。経済内には、まだまだ公共歳出の余裕が有り余っており、需要が供給を上回って物価が上昇するのは当分先の話である。

反対派はしかし、以上の点は間違っている、と言う。政府は口座にお金が入って初めてこれを歳出にあてることができるのであり、それは税収や国債売却によって賄われるべきである、というわけである。

こうした批判の正当性は、『現代貨幣理論入門:反対への応答』と題された2013年論著において、MMT論者たち自身が認めている。かれらはしかし、「こうした制約は最終結果を変えるものではない」とも述べており、より専門的な議論へと話を進めている。かれらの言い分はこうである:「中央銀行準備通貨(CB通貨)は連邦準備制度が独占的に供給している。財務省は、CB通貨で支払いを行う。財務省は徴税や長期債券の発行によってCB通貨を調達する。よって、徴税や債券発行が行われるためには、CB通貨の注入が必要条件となる。」

これに対して、米国通貨研究所(AMI)研究員をはじめとする人々は、次のように反論している:中央銀行は、ドルを独占的に供給しているわけではない。米国内に流通しているドルの大半は、政府ではなく、民間銀行融資によって発行されている。連準はそのプロセスを補助するために、必要に応じて中央銀行通貨(銀行準備通貨)を供給する。こうして銀行が発行した通貨は、連邦議会が実際に歳出を行わなくても、財務省による徴税や借り入れの対象となるのである。AMI研究員たちはさらにこう続けている:「銀行準備通貨はすべて、連準が諸銀行のために発行するものである。政府歳出は、(過去に発行された)銀行準備通貨を諸銀行へ送り返しているにすぎない。」セントルイス連邦準備銀行が言うように、「連邦赤字があるからといって、連邦準備制度は政府証券の購入を義務付けられているわけではない。よって、連邦赤字は、それ自体としては、必ずしも銀行準備通貨やマネーサプライの増加につながるわけではない。」

実のところ、連邦赤字によって増えるのは、連邦負債である。たしかに、負債自体は毎年度繰り越し続けることができる(そして実際にそうされている)が、複利で増え続ける利息が、納税者が毎年度負担すべき予算項目として残る。この先10年間で、利息のみで年度当たり1兆ドルの歳出となる、という予測もあるほどだが、これは持続不可能な重税といわざるをえない。

グリーン・ニューディール政策ほどにも大規模な計画に資金提供を行うためには、増税や連邦負債増加を伴わない新しい仕組みが必要となる。こうした仕組みは、米国グリーン・ニューディール政策内で実際に提案されてもいる―公共銀行のネットワークである。米国メディアが取り上げることは滅多にないが、この代案は、2008年からグリーン・ニューディール政策案が検討され続けている欧州においては盛んに議論されている。欧州の経済学者たちはこうしたイニシアチブについてより時間をかけて考えてきており、多党制(multiparty systems)を持つおかげで、「社会主義者」「資本主義者」といったラベルによる妨害を比較的受けずに済んでいる。

 

欧州における思想形成の10年


グリーン・ニューディル政策案第一号は、英国のグリーン・ニューディール・グループの後援を受けつつ、新経済基金(NEF)によって2008年に発表された。最新の論争は、ギリシア元財務大臣のヤニス・バルファキス率いる「欧州民主主義運動2025」(DiEM25)と、『21世紀の資本論』の著者でありフランス経済学者のトマ・ピケティによって繰り広げられている。欧州グリーン・ニューディル政策への資金調達方法として、ピケティは増税を、バルファキスは公共グリーンバンク制度を、それぞれ推奨している。

バルファキスの解説によると、欧州は今、増税や政府赤字増を伴わない新たな投資資金を必要としている。これを目的として、DiEM25は、「欧州の公共投資銀行(イギリス、欧州投資銀行、そして欧州投資基金のような、ユーロ連合において見られる新型の投資商品の前兆等々)によって発行される公共債券を資金源とした、投資主導の復興又はニューディール計画」を提案している。かかる債券の価値暴落を防ぐために、中央銀行は、一定価格以上での買い取りを行う構えをとる。「端的に言うと、DiEM25は、中央銀行を活用しつつ、実経済へのグリーン投資を基調とした調整版の量的緩和を提案しているのです。」

欧州において、公共開発銀行はすでに大きな成功を収めており、また同銀行の負債は政府負債としては計上されない。税収ではなく、ローン返済を行う債務者から資金を調達しているからである。他の諸銀行と同じように、諸開発銀行もまた営利機関であり、政府にとってお荷物となるどころか、むしろ新たな収入源となるのである。DiEM25協力者のスチュアート・ホーランドはこう洞察している。

ピケティは自分の案とグリーン・ニューディール政策との相違点を浮き彫りにしようとあくせくしているが、二案の本当の相違点は、かれの案は―たとえどれほど善良な意図を含んでいたとしても―新たな条約や新たな機関、そして資産及び所得への課税等を含む願望リストである、という点である。グリーン・ニューディール政策は、条約の改定も新たな機関設立も必要とせずに、雇用回復を通じて所得と直接・間接税収とを作り出すことができる。それは債券を資金源としたルーズヴェルト式のニューディール政策を基盤としているが、後者は1933年から1941年の間で失業率を20%以上という状態から10%以下という数字にまで引き下げており、なおかつ平均財政赤字を3%という低さにおさえた。

ルーズヴェルトのニューディール政策は、フーヴァー大統領が設立した復興金融公社(RFC)という公共金融機関から資金の大半を得ていた。債券の売り上げを収入源としていたわけだが、融資からの利益が債券の清算にあてられ、結果としてRFCは純利を得た。RFCは、道路や橋、ダムや郵便局、大学、電力、住宅ローン、そして農場等々、多彩な資金提供を行い、かつ同時に政府に収益を提供してもいたのである。

 

公共銀行制度と「グリーン量的緩和」


米国グリーン・ニューディール政策は、市や州等の地方所有の諸銀行を含む「特化型地域銀行からなる制度又は新たな公共銀行と、連邦準備制度とのコンビネーションによる」資金調達を目指している。カルフォルニア公共銀行同盟立法委員会議長のシルヴィア・チーは、Medium.com上の記事においてこう解説している。

かかる公共投資のための資金調達の一貫として、グリーン・ニューディール政策は、公共銀行のネットワーク―ちょうど分権型のRFCのようなものである―の必要性を盛り込んでいる。こうしたアプローチはドイツにおいてすでに成功例があるが、そこでは再生可能エネルギーやエネルギー効率化設備の導入に必要な資金の調達に公共銀行が大きな役割を果たした。

チーによると、地方・地域諸銀行は、グリーン・ニューディール政策の費用を賄う手助けをするために、「インフラ設備の改善、環境に優しいエネルギー資源の採用、食糧及び交通のシステムの持続可能性と利便性の向上、等々の企画にむけて低金利の融資をすることができる。連邦政府も、例えば公共銀行に資本提供を行ったり、融資プログラムが守るべき環境・社会責任基準を設定したり、公共銀行融資に参加する動機を与えるような税制改革を行ったりすることで、やはり一助となることができる。」

英国教授のリチャード・マーフィーは、中央銀行の役割をさらにもう一つ追加している―「グリーン・インフラ量的緩和」という形での新たな通貨発行である。2008年の元祖英国グリーン・ニューディール・グループの一員でもあったマーフィーは、続けてこう解説している。

量的緩和はすべて、政府等の諸機関が発行する負債を、中央銀行が、文字通り無から創造された通貨を使って買い取ることによって機能する。通貨発行の手続きは、銀行が融資を行う度毎に繰り返される。では私たちの言い分では何が違うのかといえば、違いはただ一つ、こうしたプロセスを経て中央銀行が発行した通貨は、政府が色々な形で抱えている負債を買い戻すために使用されるべき、つまり、こうした負債を帳消しにするために使用されるべきだ、という提案のみである。

以上の解決策へのお決まりの反論として、それでは物価インフレーションが引き起こされてしまうのではないか、というものがあるが、過去記事ですでに示したように、インフレが起こる必然性はどこにもない。むしろ、負債の量と、その返済に使用可能な通貨の量との差は、「バランスシート不況」を回避するために、毎年新たな通貨で埋め合わせをされなければならないのである。『負債と民主主義の二者択一』という2016年作品で、英国教授のメアリー・メローは問題をこう表現している。

マネーサプライを負債と結びつけることで生じる主な矛盾の一つに、発行者が自ら発行した以上の量の通貨を必然的に要求してしまう、というものがある。負債に基づく通貨は、利息付で返済され続けなければならない。通貨が継続的に返済される中で、マネーサプライを維持するためには、新たな負債が生産され続ける必要がある。こうして、マネーサプライの中核に、社会的・環境学的に持続可能な経済を確立しようとする人々の活動を妨げるような成長力学が埋め込まれてしまうわけである。

利息問題に加え、銀行家やその他の富裕層の人々は地方経済に利益を還元しない傾向がある、という問題もある、とメローは言う。地域のニーズに応じるために利益を使う公共銀行と異なり、富裕層は、カネを貯めこみ、投機市場にこれを投資したり、脱税天国や諸外国にこれを移したりするからである。

米国経済を繰り返し崩壊させてきたにわか景気の悪循環を回避するためには、不足分の通貨の埋め合わせが必要となる。新たな通貨は負債の返済にあてられ、負債とともに消滅し、全体的なマネーサプライとインフレーション率は変わらずに残る。もし経済内に通貨を注入しすぎてしまった場合は、徴税によってこれを好きなときに回収すればよい。そもそも、MMT論者が指摘するように、経済を「オーバーヒート」させるような生産性のリミットに私たちが到達してしまうことはまだ当分ありえない。

グリーン量的緩和案に関して、マーフィーはこう書いている。

2009年から2012年にかけて実施された量的緩和プログラムの主な目的はただ一つ、シティ・オブ・ロンドンと同区内の諸銀行にリファイナンスを行うためであった。私たちが提案しているのは、これよりも小規模なプログラムであり、私たちが子孫に残したいと感じるあらゆるものごとに投資をしつつ、英国内の市町村すべてにおいて、有意義で適切な賃労働をする機会を創造することで、英国経済に渇を入れることである。

公営の中央銀行を含む公共銀行のネットワークを用いれば、同じような方法で米国のグリーン・ニューディール政策にも資金提供をすることができる―増税や連邦負債増、物価インフレーションなどを一切起こさずに、である。

マネー改革 藤澤雄一郎さん(有機農家)

以下の文章は、2018年の3月に 第38回長野県有機農業研究会大会 において関曠野さんの講演会「戦後日本とは何だったのか ~通貨システムの改革が日本の未来を切り開く~」を主催された、藤澤雄一郎さん(有機農家)が「有機農研」に書かれたものですが、ご本人の承諾を得て、こちらにも転載いたします。通貨改革の基本的視座がコンパクトにまとめられていると思います。多くの方々に読んでいただきたいと思います。

 

マネー改革

藤澤 雄一郎

 

昨年の総会では関曠野さんの講演と私の話しを大勢聞きに来てくださりありがとうございました。今話題のベーシック・インカムからマネーの問題を考えてみるキッカケになったでしょうか?マネーは水や空気のようになくてはならない物になっています。水や空気は自然に元々あるものですが、マネーは人間が作り出したものなのにその仕組みはほとんどの人は知りません。しかし、経済恐慌・戦争・紛争・環境問題など地球上の様々な問題の根源にはマネーがあります。水や空気でさえ汚染されている時代なのにその原因の一つであるマネーにはタブーが多すぎます。

私は有機農業を目指しながら地域の乱開発の問題にも少し関わってきてつくづくそう思いました。農林漁業は輸入自由化で衰退する一方、地方はリゾート開発だ、観光だと騒がれました。経済やマネーの仕組みを知り、その流れをどう変えていくのか?に関心を持ちました。

そんな中で、経済常識と言われるものがいかに嘘ばかりなのかを知りました。例えば「自由貿易」というのは真っ赤な嘘です。今も世界の基軸通貨はアメリカのドルです。ドルを持っていれば世界中から欲しいものを手に入れることができますが、ドルを持っていない国・人は何も買えず自力で発展することもできません。ドルを持っている国だけの自由なのです。

また、日本の借金は世界で一番多いというのも真っ赤な嘘です。日本は世界で一番貿易黒字を積み上げている国です。政府は借金をしているのですが、そのほとんどが国内の機関投資家からのものです。銀行や保険会社や年金機構などが国債を買っています。しかし、この借金も全く心配する必要のないものです。というのは、銀行は信用創造と言って手持ちの現金の何倍もの貸出をしてもいいので、ほとんど無からお金を作り政府に貸しているからです。ただコンピューターに数字を書き込むだけで利子を貰えます。その利子は我々の税金から払われます。元々ないものを売ったり貸したりすれば誰でも詐欺罪で牢屋に入れられたり罰金を払わなくてはいけませんが、金融業だけはその詐欺をしてもいいという制度なのです。現代のマネーのほとんどはこうした帳簿上の数字です。硬貨や紙幣はほんの数パーセントでしかありません。国が国民通貨を発行すれば解決する話です。財源も心配いりませんし、借金も返せます。銀行に詐欺行為をさせなくてもよくなります。もちろん、ベーシック・インカム(国民配当)もできるようになるでしょう。さらには税金も基本的に廃止できるでしょう。家計や企業は収入と支出で成り立っていますが、通貨の発行権が国民の手にあれば国家に収入は必要ないのです。

また、利子という制度も全くおかしな制度です。この世の全ての物やサービスもエントロピーの法則で劣化します。米や野菜や果物も時間が経つと萎れたり腐ったりします。床屋に行って綺麗に髪を切ってもらってもすぐに伸びてしまいます。しかし、マネーだけは銀行に預けておくと増えるのです。今は利子で儲かるのはほとんど富裕層だけですから貧富の差は大きくなるばかりです。

昔マネーは金に替えてくれましたが、今は替えてくれません。ニクソンがドルと金の交換をやめたからです。つまり現代のマネーは何の裏打ちもないただの数字と言えます。言い換えればマネーは制度と考えるしかない時代になってきました。元々日本には「金は天下の回り物」と言われ制度という面もありました。藩札の発行が認められ、各藩の市場を活発にしていたようです。

また、国家は高度な分業によって成り立っています。農家は食べ物の自給はある程度可能ですが、さすがに車やパソコンは自給できません。その交換と分配をスムーズに行うために通貨という制度は不可欠なのです。つまり国家の一番重要な制度が通貨制度というソフトインフラなのです。それを銀行という私企業に丸投げして、利子という値段のついた商品にしてしまったのです。これは例えば道路の通行料を勝手に取る特権を持っているようなものです。

しかし、この銀行の錬金術と利子という制度ももはや風前の灯火になりつつあります。世界中の銀行が破綻しつつあります。もともとこの銀行資本主義ともいえるものは、棚からボタ餅・やらずぼったくりの莫大な富がなければ維持できない制度です。コロンブスが新大陸を発見した時から始まった現代の資本主義は、莫大な金銀財宝の略奪をその原資とし、土地はインディアンを追い払ってただ、アフリカの黒人を安く買って労働力もほとんどただで手に入れることで成立しました。その後は石炭・石油によるエネルギー源を使い科学技術による地球の植民地化で環境破壊という代償を払って莫大な富を得てきました。これがもはや限界に来ています。石油は地面から噴き出してくるのではなく莫大な費用をかけなければ手に入らなくなり採算が合わなくなっています。市場も飽和して新たな投資先が減っています。濡れ手で粟という投資先はもうありません。金融はギャンブル化し自滅しつつあります。そして人々の意識も変わってきました。フランスの黄色いベスト運動のように銀行システムこそが問題の根源であることに気付き始めました。

しかし、国民通貨への道は平坦ではなさそうです。銀行システムはイングランド銀行から始まっていますが、これは議会制民主主義や政党政治・マスコミなどの誕生とほぼ同時で密接な関係があります。国民を経済成長に動員するという意味では銀行システムを補完するものだったと思います。こうした組織からマネー改革の提案は出てきません。仮に出てきたとしても、政党通貨・省庁通貨になってしまう可能性もあります。これでは、現在の日本の最重要課題である食とエネルギーの自給・地方の衰退を解決することはできない。人々が直接発議・決定できる直接民主制を基本とした地方連合政府への構想も必要となってくるのではないでしょうか。そうした構想の中で首都圏を除外した国民配当で人口の分散を行い食や地方の再生に進む道も見えてくるのではないでしょうか。 なお、以上の考えはほとんど関曠野さんから教わったものです。以下の本も参考にしてください。 『グローバリズムの終焉』(農文協) 『なぜヨーロッパで資本主義がうまれたか』(NTT出版)

第一回「ベーシックインカム学会」のお知らせ

「ベーシックインカム学会」のご案内です。以下です。

日本ベーシックインカム学会第1回年次大会
2019 年3月30日(土)筑波学院大学(2101教室)https://www.tsukuba-g.ac.jp/access/


12:15開場、受付開始。
12:45~13:15 会員総会


13:30~14:10 記念講演
松尾匡氏(立命館大学・日本ベーシックインカム学会理事)
(テーマ)「ベーシックインカムの論点」


14:20~14:45 第1報告
増山麗奈氏(映画監督・日本ベーシックインカム学会理事)
(テーマ)「日本初のベーシックインカムを扱った映画『はじまりの日―べ
ーシックインカム元年―』上映会を総括してみて」(仮題)


14:50~15:15 第2報告
山中鹿次氏(BI運動家・日本ベーシックインカム学会理事)
(テーマ)「関西におけるベーシックインカム活動の推移と課題」


15:20~15:45 第3報告
井上智洋氏(駒沢大学・日本ベーシックインカム学会副会長)
岡野内恵里子氏(BI運動家・日本ベーシックインカム学会理事)
名川文清氏(東京大学・日本ベーシックインカム学会理事)
(テーマ)「BIENワールドコングレス(世界大会)に参加して」(仮題)

 

15;50~16:15 第4報告
白崎一裕氏(BI・実現を探る会代表・日本ベーシックインカム学会副会長)
(テーマ)「通貨改革とベーシックインカムは民主主義を再定義できるか?~BI政治運動の困難性について~」


16:20~16:45 第5報告
樋口浩義氏 (筑波学院大学・日本ベーシックインカム学会会長)
(テーマ)「日本へのベーシックインカムの導入可能性~いくつかの実施案検
討の立場から~」

16:50~  閉会式

2019年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

ベーシックインカム・実現を探る会代表 白崎一裕

 

●2018年は、ベーシックインカムの実験が途中で打ち切られるところもでてきて、その議論の行方が引き続き注目されます。世界情勢では、イタリアの五つ星と同盟の政権がEUとユーロをめぐって駆け引きをしており、ここに「通貨発行権」問題もからんできています。フランスでは、年末「黄色いベスト運動」などもおこり、明らかに「購買力不足」問題とグローバル化のゆがみ現象の現れでしょう。ここにベーシックインカム運動や通貨改革がどこまで切り込めるか?その真価が問われる年が2019年のような気がします。さて、白崎のたちあげた、出版社の宣伝のようで恐縮ですが、以下の通貨改革の翻訳本が出版予定されています。2019年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

『負債の網––お金発行の闘争史・そしてお金の呪縛から自由になるために』

エレン・ブラウン著 早川健治訳

発行元 那須里山舎

A5判 予定価格4800円 2月中に発売予定。

 

経済危機と格差社会はどうして生まれるのか?私たちはどうしてお金にふりまわされ、お金に縛られてしまうのか?お金のヒミツを解き明かし、そこから自由になる方法を提示する本格的な「お金の思想書」。利子付き負債のお金システムを超えるすべての方法を検証し、政府通貨、ヘリコプターマネー、ベーシックインカム、地域通貨、公共銀行、無税国家など通貨改革の基本的視座を再検討する。「オズの魔法使い」という寓話の意味からケインズやマルクス、ハイエクを超える視点を読者にもたらす。